8月6日、水戸ホーリーホックから平野佑一選手の移籍加入が発表された。
平野佑一選手(25歳)が水戸ホーリーホックより完全移籍で加入することで合意いたしましたので、お知らせいたします。
— 浦和レッズオフィシャル (@REDSOFFICIAL) 2021年8月6日
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率直に言えば、自分は平野選手の存在を知らなかった。
ただ、今は便利な時代で、少し検索すればブログや各種SNSで『トリセツ』を見つけることができる。
それらによると、中盤の底でボールを循環させることができる、いわゆるレジスタ的なプレースタイルの選手という。
浦和がリカルド監督のサッカーをやる上で、このポジション・役割の選手は「足りないピース」だというのは、衆目の一致していたところ。
そのピースを、シーズンオフを待たずに夏の移籍で埋めようとすることに対して、今の強化部は堅実な仕事をするなぁと改めて思った。
と同時に、「たとえプレースタイルがマッチしていても、J2の選手を獲得してすぐに戦力になるのか?」と少し不安を覚えたのも正直なところだった。
そんな失礼な心配をよそに、移籍後即スタメン出場を果たし、以降も継続的に出場。
中盤の底でDFからボールを引き出し、ワンタッチ・ツータッチでテンポよくボールを循環させ、隙あらば鋭い縦パスを刺しこむ。
そんなプレーを、同じポジションの選手たちの誰よりもハイレベルにこなしている。
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— 浦和レッズオフィシャル (@REDSOFFICIAL) 2021年8月25日
また、インタビューから垣間見える人となりも、理知的で好印象。
そんな感じで、ここまでの平野選手を高く評価している。
一方で、少なくとも現時点で、彼が日本代表レベルの選手かと言われると、そうは思わない。そんな選手がなぜ夏の加入後即スタメン出場をし、一気にチームの主力選手にまで駆け上ったのか。
そう考えたときに、個人の特徴がチーム戦術にマッチしているというのは大前提として、同じような特徴を持つ選手、つまりライバルが少なかった(いなかった)ということが大きいと思う。
当たり前のことだが、競争相手がいなければ能力の絶対値によらず、相対的にはチームで1番手の選手になれる。
逆に能力自体は評価されていても、チーム内にライバルが多くいればプレータイムを分け合ったり、最悪出場できないということにつながってしまう。(金子の現状を見ると、それを凄く感じてしまう)
移籍先選びは、自分の特徴を発揮できる戦術を採用しているチームかという事に併せて、ライバルがどれくらいいるのかも重要な要素になる。
プロ選手でも何でもない自分には全く関係ないことだが、そんなことを改めて考えさせられる移籍だった。
また余談にはなるが、リカルド監督のインタビューの中で、平野選手の人選については監督からのリクエストではなく、強化部からの推薦だったことが明かされている。
(平野選手の加入が発表されたが、ボランチが欲しかったのか、それとも平野選手を見てこの選手が欲しいと思ったのか?)
「ボランチの補強はレッズに来た当初から考えていたことで、探していました。... (略)... クラブのスカウトや強化から紹介されて獲得に至りましたが、彼には加入してからも成長し続けることを期待しています」
チームに必要な戦力を、強化部が自分たちの目で選び出し、連れてくることができる。
最近は色々な記事で強化部の変革を見ることができるが、確かにいい仕事ができる環境が整いつつあるのだなぁと感じさせられた。